1日目

その日はいつもよりどことなくムッとした天気だった。
こんな日はなにか凶事なりが起こる予感を感じさせていた。
・・・後になって述懐させてみれば、誰もがこのような事を言うものだ。


カーを用意、高井戸の煙突に毎日小石を詰めているセキネの家へ向かう。
ヤツを搭載するためだ。
ヤツは食器を「キン」と叩くと「それはラの#だね」というほどの♪マニアだが、
時速60キロで走る能力は無いので乗せてあげなくてはならない。
鬱だ。
セキネを搭載すると予想通り、その影響で道が混む。
1時間ほど超安全運転を行うと、岩っちの家につく。
岩っちは、ほっておくと家中の物をお腹に乗せて石で叩き割ってしまうので
早く合宿所に連れて行かなくてはいけない。
岩っちを乗せ、最後の難敵、ハリー・ザ・タイムリーパーを乗せなくてはならなかった。
ヤツは、イタリア人を待ち合わせで待たせるほどの卓越したディレイマスターだ。
しかも毎回もっともっぽいがしょーもない理由がついてくるので頭部を守る必要がある。
しかし、ヤツの母者は90%がやさしさでできているので欠食児4人分の兵糧を
息子のイタリア人キラーに装備させてくれた。
ソレを奪いながら東名は横浜青葉から厚木まで出発。


しかし、1キロほど高速道路走行を味わうと、巨大な駐車場が前方に。
なんだいなんだい!
しばらくすると元凶とご対面。
潰れたバイクと腕から血を流し、「This is a pen...」と嘆くライダーらしき外人とそのツレ、
そして凶悪な加害車両と思われる車。
クルマは屑ですよ
クルマは粉塵ですよ
クルマはアスベストですよ
クルマが居なければバイク乗りが死ぬ事が無い
クルマの冷房で機嫌よく涼みながらお弁当を食べながら渋滞しつつそんな事を考えていた。


やがて道が空いたかと思ったらまた渋滞。
クルマが単独事故起こしてた。
クルマはカスですよ
クルマは雲霞ですよ
クルマは肉骨粉ですよ
クルマはまっすぐ走る事ができないから単独で事故を起こす。
クルマの冷房で機嫌よく涼みながらお弁当についてきたナシを食べながら渋滞しつつそんな事を考えていた。


こうして所要時間15分のはずの東名に1時間近く引っかかりながら無事脱出、
129号線を南下、平塚へ。
宿の前らしきところに着く。


セキネ「交番の中からスゴイ形相した巨大お巡りさんがマッハ80で追っかけてくるよ!!」


脅かされてびっくりして宿屋を見失って逃げてしまいました。
もう一周して無事宿屋につきます。
駐車場入ると目の前にサクール員が居るのでエンジン音で知らせてあげるが全然気がつかない。
ふぉーんふぉーんふぉーんんん!


「なんで?気付かんの?」
「どこぞの中間たちとバリバリバリ関東を統一してる人かと思いました」


そして荷物を搬入、一休み、海へ!!


並みの引き際にできるだけ奥までいって腕立てして逃げて帰ってくるゲーム(服を着てないと駄目)をしたり
卑猥な城を作ってるヤツが居たり
キャプテン・アオキのカラダに土を盛ってると
普段は全く胸に興味の無いサクシン・ザ・オールペドマイティー
アオキのボディーに胸を盛ってみたりする意外な一面がのぞけたり、
始終遠巻きに写真をカシャカシャとってる40代の男性風の現部長がいたりした。


食って飲んで飲んで貧民して「堕・カーポ・スーパー・スポーツエディション」という深夜アニメを見て吐きそうになったりした後、
普段変態で、中身も変態な一年生と「宇宙の終わり、すべてハムになる。」のような話を5時間ほどしてしまった。